第23回がにゅーオフ(バトルロードグロリア九州予選)使用構築 スカーフリザードン軸晴れスイッチ

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性
リザードン 熱風 オーバーヒート 原始の力 目覚めるパワー氷 拘りスカーフ サンパワー
ニャオニクス サイコキネシス ファストガード 日本晴れ トリックルーム オボンの実 悪戯心
クチート アイアンヘッド じゃれつく 不意討ち 守る クチートナイト 威嚇
ヌメルゴン 流星群 龍の波動 火炎放射 10万ボルト 突撃チョッキ 草食
フシギバナ リーフストーム ヘドロ爆弾 目覚めるパワー炎 守る 命の珠 葉緑素
ロトム 十万ボルト ボルトチェンジ ハイドロポンプ トリック 拘り眼鏡 浮遊


パーティ概要
スカーフリザードンニャオニクスの並びから構築をスタート。
日本晴れ+サンパワーでメガリザードンY以上の火力を上からばら撒けることに魅力を感じました。
また、技スペースに余裕ができたことでリザードンが呼び込むポケモンの対策、所謂「メタのメタ」となる技を仕込むことができます。

メガ進化枠はクチートを選択。炎の通りが悪いドラゴンや岩に強く、リザードンの狩り残しを倒すのに都合がよいと判断しての採用です。
サンパワーでメガリザードンYの火力を再現したリザードンとの組み合わせに対応できるポケモンは殆ど存在しません。
処理手段も全く異なるこの2匹を同時選出できる強みを最大限に発揮するため、スイッチトリパの形を取ることになりました。
後は軸のポケモンで対応できない部分を残りの枠で補って完成。

※個体準備の事情により、実際にオフで使用した個体と一部技や実数値が異なるものがあります。


個別解説
リザードン@拘りスカーフ
熱風、オーバーヒート、原始の力、目覚めるパワー氷
154-*-98-177-105-152

パーティの主役。
基本的に先発から投げて相手を殴り、削った後は適当に切って後発に繋ぐという鉄砲玉的な役割をすることになります。
スカーフを持った状態から繰り出される晴れ熱風はボーマンダの命の珠流星群クラスの火力が2体に飛んでいくため、非常に高い制圧力を誇ります。
ワイドガードを覚えるポケモンと対面した際に撃ち分けできる炎技としてオーバーヒートを採用。メガガルーラを始め、等倍以上で通るポケモンの殆どを1撃で倒すことができます。

ここまでは一般的なリザードンの技構成と何ら変わりはありませんが、残りの2枠に原始の力と目覚めるパワーを採用しています。
概要で少し触れた「メタのメタ」に当たる技ですが、ターゲットとなる主なポケモン
・炎技を半減でき、リザードンの上から岩タイプの技を撃つことができるガブリアスボーマンダ
・炎技を半減しつつ、一貫性の高い飛行技を葉緑素フシギバナに先制して放つファイアロー
リザードンの取り巻きに炎技+ソーラービームで高い打点を確保できるメガリザードンY
以上になります。いずれも晴れパに対しよく選出されるポケモンで、且つ後発に控えるクチートに対しても打点を持っていることが殆どなので、先発のリザードンで対処できる点は非常に重要です。
例えばファイアローが初手で出てきた場合、ニャオニクスファストガードをしながら原始の力を撃つことで安全に処理することができます。
またボーマンダに関してはスカーフを持って岩技を撃ってくる個体がいますが、仮に先制されてリザードンが倒されてしまった場合相手は岩技で拘っているため
こちらはクチートを死に出ししてトリックルームを展開する立ち回りをします。

原始の力と目覚めるパワーは打点がギリギリのため、配分は控えめCSとしました。
自ら耐久力を削ぐ戦い方をするため、特に耐久調整する必要もないと考えています。


ニャオニクス@オボンの実
サイコキネシスファストガード、日本晴れ、トリックルーム
181-*-132-103-110-119

サイコキネシスで167-116メガゲンガー2発
・C190シャドーボールを14/16の確率で耐える
・無補正無振りメガガルーラ-1

リザードンのサポートからクチートのトリル展開までこなすポケモン
先発でリザードンと共に登場させ、相手の初手にファイアロー猫騙し持ちがいなければ日本晴れを選択、いる場合はファストガードを選択するのが基本的な立ち上がりとなります。
リザードンがダウンした後はクチートが動きやすいようにトリックルームの展開と、それなりに長く居座って仕事をすることになります。
そのため努力値は耐久にガッツリ割き場持ちを重視。ガルーラやファイアローガブリアス等から物理技を被弾することが多かったので物理耐久を重視しています。
ここまで硬くしておくとオボン込で陽気メガガルーラ猫騙し+捨て身タックルくらいなら耐えてくれるようになります。

補助技3つはパーティのコンセプト上外せない技で、残りの枠にはサイコキネシスを採用しました。
場を整え終わった後ニャオニクスが腐ってしまうことがないようにするための技でもありますが、襷を削ったり、微妙に足りないダメージを補って他の技の圏内に入れる等用途は多岐に渡ります。
ゲンガーの弱点を突ける技でもあるので、滅びパに選出する選択肢が出てくるのも大きいです。

素早さに振っていないメガガルーラに抜かれるように個体値をわざと下げていますが、これはトリックルームを展開した後に相手のメガガルーラクチートのじゃれつく+サイコキネシスで落としに行く際
ニャオニクスの攻撃の前にメガガルーラに大文字を撃たれてクチートが消耗することを防ぐためです。
rouさんのガルーラ+サーナイト構築のように現在大文字を採用しているガルーラは増加傾向にあり、この調整が活きる場面は決して少なくありません。


クチートクチートナイト
アイアンヘッド、じゃれつく、不意討ち、守る
157-150-105-*-76-49(157-172-145-*-116-49)

・じゃれつく+ニャオニクスサイコキネシスで181-120-120メガガルーラが落ちる

このパーティの真のエース。リザードンが場を荒らした後に登場し、削ったポケモンを駆逐していく役割を担います。
削れたポケモンを死に出しから不意討ちで縛りつつ、隣のニャオニクストリックルームを展開するのが理想的な立ち回りとなります。
残りの攻撃技はドラゴンに抜群が取れてクチートの最大打点であるじゃれつく、命中率100%の安定打点であるアイアンヘッドとしました。
体力の削れたポケモンを仕留める時には極力アイアンヘッドを使用することで、外しによる事故を防ぐように心掛けます。

トリックルームのサポートを受けて戦うため、配分はHAとしました。
トリル下で相手を上から一撃で倒してしまえば反撃を貰うことがないので、結果として自身の耐久力を上げることに繋がります。
最近は耐久にガッツリ割いたクチートを見かけますが、そちらは特に素早さ関係の補助をしないパーティにおいて強みが出てくると考えます。


ヌメルゴン@突撃チョッキ
流星群、龍の波動、火炎放射、10万ボルト
197-*-91-178-170-100

・龍の波動で171-100ボーマンダを最低乱数以外1発
・10万ボルトで202-120ギャラドスを1発
・火炎放射で167-70ギルガルド(ブレード)を1発

リザードンがメガ進化しない以上単体で雨パーティに対する解答が出せないため、ヌメルゴンを採用しました。
雨との殴り合いに強く出られるように持ち物は突撃チョッキを選択。これによりキングドラの命の珠流星群+ニョロトノの冷凍ビームまでなら耐える驚異的な耐久力を手にしました。
またこの特殊耐久が活きる場面は多く、パーティが苦手なヒートロトムを始めとする炎タイプや、後述するギルガルドとの撃ち合いに強い点も魅力です。

ヌメルゴントリックルーム展開とも非常に噛み合っているポケモンと言えます。その理由として第一にドラゴン同士の撃ち合いに強く出られるようになる点が挙げられます。
カロスダブルで使用率の高いドラゴンと言えばガブリアスボーマンダですが、この2匹は素早さを逆転させることで一方的に殴り倒せるようになります。
またトリックルームを使用するパーティで必ずと言ってもいい程障害になるポケモンモロバレルギルガルドがいますが、
前者は特性の草食で茸の胞子を無効化、後者は現在環境に存在するものの殆どが特殊型なため、特殊耐久の高いヌメルゴンは対等以上に戦えます。

技はメインウエポンの流星群、命中100で流星群との撃ち分けができるように龍の波動、対鋼の火炎放射、対水打点の10万ボルトとしました。
フェアリーに抜群が取れるヘドロ爆弾も候補ですが、パーティにクチートフシギバナがいるため採用を見送りました。


フシギバナ@命の珠
リーフストーム、ヘドロ爆弾、目覚めるパワー炎、守る
157-*-103-151-120-144

・珠リーフストームで207-140メガバンギラス(非砂)を最低乱数以外1発
・珠ヘドロ爆弾で143-135サーナイトを1発

従来の「リザバナ」と呼ばれる構築はリザードンがメガ進化して天候を変え、フシギバナリザードンの行動回数を稼ぐために葉緑素眠り粉等でサポートに回ることが多いですが
この構築のリザードンはメガ進化せず、代わりの天候要員は攻撃性の低いニャオニクスです。
そのためニャオニクスフシギバナの並びで葉緑素を起動する際、眠り粉でニャオニクスの攻撃回数を稼ぐ必要ないため自ら積極的に殴りに行ける型を採用するに至りました。

リザードンソーラービームを採用しておらずバンギラスへの打点が乏しいため、主にこのポケモンバンギラスを見ることになります。
そのためバンギラスを一撃で倒すリーフストームを採用。バンギラス以外にも硬い水タイプへの有効な打点にもなります。
残りの攻撃技は対フェアリーにヘドロ爆弾、対鋼に目覚めるパワーとしました。目覚めるパワーのタイプは氷との選択になりますが
フシギバナが鋼タイプを呼び込み易いことと、めざ氷を一番撃ちたい相手であるドラゴンはトリックルーム展開からクチートヌメルゴンを駆使して対応できるため
その際邪魔になりやすい鋼への打点を持てることに優位性を感じ、炎タイプを採用しています。

選出回数こそ少ないですが、見せ合い画面でリザードンフシギバナの並びを相手に見せることで対晴れの選出を釣ることを目的の一つとしているため
パーティに居るだけで仕事をしている、と言えなくもありません。


ロトム@拘り眼鏡
10万ボルト、ボルトチェンジハイドロポンプ、トリック
155-*-127-138-127-140

・眼鏡10万ボルトで207-101マリルリを1発
・眼鏡10万ボルトで162-65ドーブルを1発
・眼鏡ハイドロポンプで212-120メガガルーラを2発

このポケモンには主に滅びパ等のコンボパーティやヌメルゴンだけでは負担の大きい対雨を任せています。
技は先ず役割上必要なボルトチェンジを採用。ゴーストタイプがいない構築なので、ボルトチェンジは影踏みから逃げられる唯一の手段となります。
それからコンボパーティを妨害する手段としてトリックを採用。これに伴い持ち物を拘り眼鏡としました。
後は最低限の打点を確保するために10万ボルトと、炎や岩を殴る手段に乏しかったためハイドロポンプを採用。

配分はドーブルを意識して素早さを少し高めに設定し、必要な特殊火力を確保した残りを耐久に振りました。
パーティの基本ギミックでは対応できない相手に対して投げていく立ち位置のポケモンですが、
今後何らかの新しいギミックが登場した場合、その都度構成を変える余地がある枠だと考えています。



雑感
本構築をがにゅーオフ兼バトルロードグロリア九州予選で使用。予選ブロックを6勝2敗で2位通過したものの、準決勝敗退と選手権まであと1歩の所で敗れてしまいました。
敗因は調整不足によるもので、やはり自分の甘さが結果に出てしまう形となり非常に悔しいです。
ただ3位という結果は決して悪くはないのでこの敗北を次に生かしていきたいです。

優勝されたseeさん、私に勝って選手権を獲得されたとにーさんの全国大会での活躍に期待しております。
ここまで読んで下さってありがとうございました!


おまけ:3位決定戦のツイキャス(http://twitcasting.tv/masavampharos/movie/38224898)